SDP工法研究会

名称 SDP工法研究会
主たる事務所 〒101-0021 東京都千代田区外神田2-2-3 住友不動産御茶ノ水ビル あおみ建設(株)内
TEL・FAX TEL.03-5209-7869  FAX.03-5209-7887
設立 「SDP工法研究会」:2005年11月1日
e-mail info-sdp@cpg-all.org
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工法の概要

■ 1. 技術の概要
SDP-N工法は、従来の振動式サンドコンパクションパイル工法(SCP工法)と同様の改良原理であり、同等の改良効果が期待できます。 また、振動式SCP工法は、施工時に生じる振動・騒音の影響が周辺地域に対して大きいですが、SDP-N工法は静的エネルギーを使用するため、低振動・低騒音で施工することができる環境にやさしい静的締固めSCP工法です。
さらに、SDP-Net工法は、先端ヘッドに特殊先端刃を装備することにより、軟弱地盤中に硬い中間層(N値25程度の砂層)があった場合でも、ケーシングパイプの貫入を可能にしました。

■ 2. 掘削・拡径ヘッド
掘削・拡径ヘッドは、 地盤掘削翼(A)掘削爪(B)掘削ブロック(C)、 を装備しており、これらがケーシングパイプ貫入時に順次機能することによって、杭間地盤の締固め効果の向上が期待できます。
ケーシングパイプ貫入時(時計回り)における掘削・拡径ヘッドの機能・役割は以下の通りである。
また、SDP-N工法の先端ヘッドを改良し、特殊先端刃を装備するSDP-Net工法により、軟弱地盤中に硬い中間層(N値25程度の砂層)があった場合でも、ケーシングパイプの貫入を可能にしました。

地盤掘削翼 A ケーシングパイプを回転貫入させることによって発生する貫入抵抗となるケーシングパイプ直下の土砂を掘削させながら、掘削した土砂を積極的に水平方向へ移送する。
掘削爪 B 地盤掘削翼(A部)によって、ケーシングパイプ先端部から側方へ移送されてきた土砂を、更にケーシングパイプ外周方向へ移送する役割を有します。
掘削ブロック C 掘削爪(B部)によって、ケーシングパイプ先端部から移送されてきた土砂を、更に水平方向へ移送して削孔壁に押し付ける機能を有します。

■ 3. 工法の特長
(1)周辺環境への配慮
バイブロハンマーを使用せず低振動・低騒音で施工できるため、市街地での施工や既設構造物に対する振動・騒音の影響が振動式SCP工法に比べて格段に小さい工法です。
(2)高品質な改良効果
ケーシングパイプの先端周辺に取り付けてある特殊機能を備えた地盤掘削翼等により、ケーシングパイプ直下の土砂を崩壊させながら、崩壊した土砂を下方に押し込むことなく、強制的に削孔壁に押し付けることができるため、杭間地盤の締固め効果の向上が期待できます。
(3)硬土地盤への貫入能力の向上(SDP-Net工法)
ケーシングパイプ先端部に、硬⼟地盤への貫⼊を可能にするための特殊先端刃を装備することにより、軟弱地盤中にN値25程度の硬い中間層があった場合でも、施工が可能となりました。従来工法のように、アースオーガによる先行削孔工が不要となり、安全性・経済性が向上します。
(4)資源の有効活用
砂および砕石の他に、再生砕石等のリサイクル材を改良材として有効利用できます。

▼写真:市街地での近接施工

施工手順

施工サイクル図

施工フロー

施工手順
① ケーシングパイプを所定の打設位置にセットしてリーダーの鉛直性を確認し、ケーシングパイプ内に改良材を投入する。
② ケーシングパイプを回転貫入装置により正転(時計回り)で地盤中に貫入させる。この時、地盤掘削翼(A部)によりケーシングパイプ直下に発生する「土くさび」を崩壊させ、崩壊した土砂は掘削爪(B部)を経由して掘削ブロック(C部)に移送され、削孔壁に押しつけられる。
③ ケーシングパイプを所定深度まで貫入させる。
④ 改良材の排出状況をSL計で確認しながら、ケーシングパイプを反逆転し(反時計回り)、引抜きながらケーシングパイプ先端から所定量の改良材を排出する。
⑤ ケーシングパイプを所定の深度まで押し下げ、所定径(φ700mm)の拡径杭を造成する。
⑥ ④と同様にケーシングパイプを所定長引抜き、所定量の改良材を排出し、⑤と同様に所定長・所定径の拡径杭を造成する。
⑦ ケーシングパイプを反逆転で引抜き、改良材を排出し、施工基面までドレーン杭を造成し完了する。
▼写真:改良杭出来形確認(φ700mm)